Second Royal Records

News

2012.08.08

TEEN RUNNINGS『Let's Get Together Again』本日発売です!



TEEN RUNNINGS『Let's Get Together Again』本日発売となりました!取扱い店舗などは前回のニュースをご参照頂ければ幸いです。昨日公開されたVIDEOTAPEMUSIC制作による「Make It Better」ミュージック・ビデオも大好評、再生回数もぐんぐん伸びてます。まだご覧になってない方は上に貼り付けたYOUTUBEのリンクからぜひ!さらに今作リリースに際してライター田中亮太くんがロングレビューを寄稿してくれました。併せてこちらもどうぞ。

TEEN RUNNINGS - Let's Get Together Again

大人になってほんとうによかったと思っている。自分で選べる時間があり、自分の手で稼いだ、いくばくかのお金がある。自分の身の程を知り、人生にそれ相応以上の期待をせず、それでも、昨日くらいには楽しい今日を、日々思い描くことができる。周囲の描く自分像を把握し、他者との適切な距離をとることだってできる。それと比べれば、10代とはなんとみっともなく空転していたことだろう。

当初はフレンズという名前で活動していた3人組、ティーン・ランニングスのデビュー・アルバムは、そのバンド名のとおり、思春期を投影したような音楽である。隣のガレージで今まさに演奏がされているような、くぐもりつつも、心地よい反響を堪えたサウンド。オールディーズやレトロなロックンロールを想起させる牧歌的なメロディ。ピーカンの空へまっすぐに消えていくようなハーモニーも儚い味わいを持つ。歌詞は手元にないのだが、おそらくほれたはれたの恋や、とるにならない苦悩や絶望が綴られているのだろう。となると、あまりに青春の産物であるが、実際のところ今作から浮かび上がる風景は、バンド名を訳した「10代の疾走」とたとえることができるような、絵になるポートレイトではない。それはともすれば、みっともない空回り状態であり、涎を垂らし、汗を流し、時には股間を硬くさせながら、熱に浮かされたように駆け回る、あまりにはちゃめちゃで、救いようがないほどおろかで、それがゆえにとてつもなく愛らしい、第二次性徴期の少年、あるいは少女の姿だ。

けれども、われわれにとって10代とは、いつだって不全状態であり、転びながら、這いずりながら、まるで踊っているかのような不恰好なフォームで、ただ走っていただけではなかったか。だからこそ、ティーン・ランニングスがかき鳴らしているサウンドは、僕にとって、気恥ずかしくも、どこまでも眩い。それは、飛び上がる学生服の奇妙なシルエットのようで、期待違いの恋心を綴ってしまったSMSのようである。

このアルバムを聴いていると、僕はあるミュージシャンの発言を思い出す。それはこんな言葉だった。「一つだけ願いが叶うなら、高校生の頃に戻りたい。たとえ実際は、男子からは罵られ、女の子からは無視されていた、最悪の時期だったとしてもね」そういえば、このアルバムには『レッツ・ゲット・トゥゲザー・アゲイン』という名前がつけられている。

田中亮太